一度住所不定・無職になったことがあります。
古い話しになりますが、初めて就職した会社を辞める際に一人暮らしをしていたアパートを引き払って実家に一度戻ろうと思っていたんですが、そのタイミングで実家と揉めまして。
んで、その時には退職の手続きも退去の手続きも無事済んでしまっていて、気がついたら住むところがない状況になってました。
退職後は雇用保険で職業訓練校に行きたいと思っていたので、次の就職先も決まっていない状態。
あっさりと住所不定無職の完成です。
その時にリアルに困ったこと、それは住むところがないことももちろんそうなんですが、「家を借りたいのに仕事がないから借りられない、仕事に就きたいのに家がないから就けない」というダブルバインドに陥ったんですよね。
いや、どうしろと。っていう。
住むところがないから家を借りたいのに、現住所がないと借りれないって…
これってなんとかならないんですかね?
それとも今はなにか改善されてたりするのかな?
いやわかるんですよ、大家さんからしてみればボランティアじゃないんで仕事もないホームレス状態の人に部屋を貸したいかといったらイヤでしょう。
大多数の人たちはそのルールに則ってうまくやってるわけですし、それで世の中回ってるんだ、という理屈はわかるんですけど。
ただ、んじゃそこからこぼれ落ちた人たちをどうする?となったときに、自己責任の一言で片付けるのは乱暴が過ぎるんじゃないか、と。
もっと言うと、そういう人たちを多少のコストをかけてでもいち早く経済のサイクルにスムーズに組戻した方が、プラスになるはずですよね。
もっともっと言うと、そういう人たちを野放ししたときに必ず治安は悪化するわけで、結局社会の安全を確保するために余計なコストがかかるわけで。
んじゃ両方コストがかかるならよりみんなが幸せな方がいいよな、と思う次第です。
ちょっと昔ばなしをしてしまいましたが、近年ではガバナンスだ!コンプラだ!透明性だ!と、マイナンバー制度も然り、システムの縛り付けだけはどんどん厳しくなってる印象があるんですよね。
制度・システムの狭間、グレーゾーンに落ちてしまう人が救済される国であってほしいと心から願います。
大多数の人にとっては対岸の火事のような話しで興味どころかそんなことがある現実すら知らないということだとは思います。
でも、ただでさえ地理的にも自然災害が多い日本、最近ではコロナ禍で突然状況が一変した人が数多くいるでしょう。
状況が一変する事態、それがいざ他人事でなくなったとき、我が身に降りかかってきたときにご自身の生活はどうなるのか、ちょっとだけでも思いを巡らせてみてもらえれたらいいなと、状況が一変したことがある私はそう思いました。
天変地異だったり、リストラだったり、心身を病んで退職してしまったり、そういったいわゆるレールを踏み外してしまったとしても、安心して暮らせる社会。
そんな身の安全が確保できる社会にこそチャレンジ精神が芽吹いていくのだと思いますし、そうあって欲しいなと願っています。