新卒でSEになり会社を辞めた後、職業訓練校に通ったことがあります。
まさか自分が20代後半でもう一度学校に通うとはおもってませんでした。
なぜって、勉強が好きなわけでもなかったのでw
それが自分からわざわざ学校に通いはじめた理由と顛末をお話ししたいと思います。
職業訓練校って?
職業訓練校とは仕事を失った人が再び働き始めるために、いろんな技術や知識を学ばせてくれる公共の学校。
今は職業能力開発校と呼ばれているのかな?
そうしてハローワークにも通いながら、新しいスキルを身につけて再就職を目指すことができる仕組みがあるんです。
そして学校に通っている間は雇用保険の受給も受けられるという、とってもありがたい仕組み。
私はたしか県が主体となっていて、委託されている専門学校に通っていました。
職業訓練校に通おうと思ったワケ
当時勤めていた会社ではプログラミングをしたり詳細設計を書いたりという仕事をしてましたが、オフの時間に遊びで HTML を書いたりしてました。
当時 Yahoo! のジオシティーズという無料のホームページサービスがあって そこで自分のホームページを充実させてくのが楽しかったんですね。
それで Web 業界にも興味を持ち始めました。
そして会社を辞めてどうしようかなぁ、というタイミングで職業訓練校でデザイナー科なるものがあることを知り、すぐに申し込んだというわけです。
久しぶりの学校の授業
デザイナーはデスクワーク。
なのでパソコンを使った授業がメインでした。
Dreamweaver でページを作ってみたり、Photoshop で画像加工してみたり。
自分で遊んでたときは Windows のメモ帳とペイントでがんばってたので、ちゃんとしたソフトを駆使できるようになるのはそれは楽しかったです。
あとは Apache の設定してみたり、PHP についてもさわってみたり。
この辺りは案の定、なかなか頭に入ってこなかったりw
最大の関門、座学
パソコンを使った授業は楽しかったのですが、ここは学校、それだけでは終わりません。
ちゃんと教科書を使った座学もあったんです。
正直、学生のころは優等生でもなんでもなく、勉強が嫌いなごくごく普通の学生でした。
進研ゼミのチャレンジもよく溜め込んでたしw さらに授業はセキュリティーに関するものだったり、直接デザインとは関係のない内容。
ちゃんと受けなきゃななー、と思いつつ授業を受けるも、なんと、意外と楽しかったんですw
授業が楽しかった理由を振り返ってみる
もちろんちゃんと腕のある講師の先生ががんばって教えてくれたのもあるんでしょうが、それ以上に、やっぱり授業の内容が、自分が知りたいと思っていたことだったからなんですね。
あともう一つは、曲がりなりにも社会人を経験済みだったので、得た知識をどう活かすかを自分なりに描くことができたことも大きいと思います。
授業が「興味がある」ことで「役に立つ」と思える内容なら、優等生じゃなくてもちゃんと一日授業をマジメに受けることができましたw
目的を共にする同士と出会えた
スタートは学びたいことがタダで学べる!という不埒な動機で通うことにした職業訓練校ですが、知識や技術を習得できた、ということ以外にも得るものがありました。
まずはそこに一緒に通っていた仲間に出会えたこと。
年齢も境遇も様々でしたが、そこは職業訓練校なので得たスキルで就職を目指すというゴールを共有している同士です。
そんな人達と授業を受けたり、17時頃から飲みに繰り出したりした3ヶ月間はとても楽しい時間でしたw
そして未経験ながら Webデザイナーとして働き始めることができたのも、職業訓練校のおかげだと思います。
学ぶ楽しさに気付くことができた
就職するという目的で通った職業訓練校ですが、もしかしたら就職できたこと以上に大切なものを得たのかもしれません。
それは、勉強楽しいなと思えた、ということ。
転職する・しないに関わらず、どんどん新たな知識を習得しなきゃいけない場面ってこれからも出てきますよね。
これは仕事も同じかもしれませんが、「知りたい」と思ったことを自分から知りにいくのってぜんぜん苦じゃないんですよね。
仕事も勉強も強制されるとどうしても「やっつけ」になりがち。
学ぶ姿勢を持ってる人ってスゴいなー、と思ってましたが、それは学ぶ以前に、まず興味を持つところに秘訣があるような気がしました。
たまに働く。たまに学ぶ。
リカレント教育というコトバが最近よくきかれます。
子供時代に学校を卒業したら引退までずっと働き続けるようなスタイルではなく、 生涯に渡って、働く時期があったり、学ぶ時期があったり、はたまた余暇をとる時期があったり、それぞれを繰り返しながら生きていく。
人生 100年と言われる時代に「学び」という楽しみを随所に織り込んでいくのは、人生を豊かに暮らす一つの選択肢なように思います。
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